月山ダム 見学 その3


インフォメーションホールでダムカードをもらい
ダムがお好きだというスタッフの方と
萩原様の写真集の話で一盛り上がりした後
さらに模型をじっくり見てから天端に戻りました。
どうしても気になるところがあります。


堤体の模様の段々が気になっているわけではありません。
こちらの模様部分はあくまでデザイン。
同じ段々でも中筋川ダムのように
カスケード式の減勢効果を持たせているものとは少し違います。


天端中程から見下ろしたところ。
すぐ下流にダムが一つあるのです。
東北電力・梵字川ダム。
この写真じゃちっともわからないですが。

しかし
梵字川ダムがあるからと言っても不思議。


何をそんなに不思議がっているかというとインフォメーションホールでみたこの平面図です。

主堤体の下流にはちゃんと書かれている副ダム。
そして副ダムと主堤体の間の導流堤。


これが天端から見えないのです。
水に沈んでいるのです。

どこにあるのかなー。


さっぱりわからないー。


平面図を見る限り、このあたりにあるのかと予想。

常時沈んでいても副ダムとしては仕事はできます。
副ダムの仕事は放流水を激しい波にせず穏やかにすること。
勢いを弱めるプールを作ること。

沈んでいてもその仕事はできるのですがこういうタイプをどう呼ぶのか知らず
うんうん唸っていた時にダム工学会様のwith Dam☆Night 2011のweb中継を見ていたら

“掘り込み式跳水式減勢工”という言葉を耳にしました。
聞いた瞬間。

ああああああ。
あれだそれだきっとこれだ
月山ダムの副ダムこれだー

と、大喜びしたのですが
海外の掘り込み式跳水式減勢工はドライダムで
河川の魚の遡上を妨げない仕組みとしての紹介事例でした。

さらに
月山ダムのすぐ下流には東北電力の梵字川ダムがあります。
堆砂率の高いダムではありますが月山ダムとの間にダム湖をもっているわけで
ここがそのまま静水池として使用できるなら
水勢を殺すためのプールとしての仕事に大きな副ダムは必要なく
普段水に沈んでいる小さな物でもよいということなのかもしれません。

導流堤は右岸にある発電所の放流口に負荷をかけないためのものであると思われますし
結局大喜びした“掘り込み式跳水式減勢工”が月山ダムにあるのかは不明のままです。
そもそも掘りこんであるかも不明。

うーむ。
工事誌見たらわかるんでしょうけど。
謎、残る。