赤木正雄展示館

2025/10/1 更新


令和7年7月、帝都で開催されたwith Dam Nightの翌日
朝からやってきたのが砂防会館です。

砂防の父、赤木正雄博士の像にご挨拶。
砂防図書館の文献を見るためにかなり昔に一度来ていますが
その頃は帝都の地理にも疎くてあまり心に余裕がなく
記録している写真も多くはありませんでした。


五角形なのが赤木博士の郷里、兵庫県の豊岡市の石です。

豊岡市に赤木博士のご自宅の一部を改装した展示館があるという情報を得て
行きたいなと思っていました。


連日、気温が体温より高い猛暑日が続く中、やってきました兵庫県豊岡市。

展示館に行く前に立ち寄ったのはこちらの公園です。
赤木博士の銅像があります。

道路の拡幅、付け替え工事の関係でアクセスしにくくなってしまっていたので
令和6年にこの形に整備されたのだとか。


赤木博士の紹介です。
1887年(明治20年)生まれで砂防に全てを捧げた技術者です。


ここから少し離れたところに展示館があります。
要予約。
ちゃんと予約してあります。


帽子と杖とリュックサック。
脚にはゲートル。
トレードマークのスタイルだったとか。

この現場を何より大事にしていた事を語ってくれる服装が
実にかっこいい。


すぐ横を流れるのが丸山川です。

昔から暴れ川で大きな被害を出してきました。
丸山川と聞いて自分が真っ先に思い浮かべるのは2004年の北近畿水害です。
T0423。
近畿地方整備局の2004年の自然災害の中に詳しい説明があります。

豊岡市内は丸山川と出石川で破堤しました。


車を走らせていて、看板も出ているのに
一瞬、この道って入っていいのかなっと躊躇して行き過ぎて戻ってきたりしました。


こちらの長ーい塀で囲われた大きなお屋敷が赤木博士の生家です。

ちょっとタイミングが悪くて朝早くから展示館の屋根の修繕で
門前に作業用の資材や車が止まっていて正面と駐車場の写真撮れず。


こちらは正門に掲げられた展示館の表札です。
砂防の父♪


赤木博士の生家は登録有形文化財に指定されています。
登録有形文化財の展示館。


兵庫県の景観形成重要構造物にも指定されていました。


正門を入ってすぐ隣の作業場が展示館です。


軒に川船がありました。


昔から頻繁に洪水を起こしていた丸山川です。


入館記録をして展示を見せて頂きます。


そしてこれは地味に大事な情報。
いままで使っていたサービスが終了してしまったために
web検索で描かれているplalaのアドレスが使えなくなっているのです。

なので見学予約はocnのこちらのアドレスでどうぞという事でした。

自分も長年使っていたgooのメールが今年でサービス終了で困っているので
とてもよくわかる。


おすすめされたビデオでまず学習。
これはとてもおすすめ。
砂防を志したきっかけから帝国大学入学
内務省勤務、オーストリア留学
帰国してからの活躍が短時間で学べるのでアウトラインを頭に入れるのに最適。


印象的なのはやっぱりここ。
ローダーミルク氏が
砂防を“sabo-warks”として世界共通語にしてくれたこと。

渓流の浸食をコントロールできるのが砂防


これはレプリカですが白岩砂防堰堤の図面です。
今も立山の要として活躍している白岩砂防堰堤。

ここが壊れたら立山カルデラの安定は消滅します。

どれだけ新しい堰堤ができても白岩砂防堰堤を超える働きはできません。
絶対に守らなくてはならない堰堤です。

展示パネルは是非現地で見て頂きたいので自分が特に注目したポイントだけ紹介します。


豊岡市に度々洪水をもたらしている丸山川の特徴ですが

「68kmの河川なのに河口から約20kmのところで突然、平坦になる」

え、なに、その、嫌がらせみたいなその河川勾配。

平坦すぎて、「河口から約16kmの出石川との合流点近くまで塩水遡上」があるとか
めちやくちゃ難しい川。

この丸山川の氾濫を幼少時に経験していたから
土木の道に進む気持ちが芽生えたのでしょう。


そして新渡戸稲造(というと、ついつい5000円札しか思い浮かぶ)が校長を務めていた
第一高等学校での言葉に答えたのが赤木博士だったのです。

銅像の台座にある「答先師」の文字はこれですね。
師の教えに答える。

どれだけ志が高いのかと感動する。


砂防とは
山腹工 木を植え山が崩れないようにする
砂防堰堤 土石流の勢いを殺す(扞止効果)
床固工・護岸工 川岸、川底が削られるのを防ぐ
これらすべてをいいます。

治山事業と砂防事業が省で分かれていたりしますが
全部砂防事業。


地味に気になったのは土木学会で作った土木偉人かるた。
赤木博士は勿論、八田与一技師や田辺朔郎博士
物部長穂博士、青山士技師、宮本武之輔技師が
代表作をバックに描かれているのでふるふるしてしまう。
物部博士はバットレスなんだなぁ~。


白岩砂防堰堤と泥谷砂防堰堤のダムカード。
これは、欲しいな…。


冒頭で紹介した砂防会館の赤木博士の足元に並べられた各都道府県の石の配置図です。

匂いスミレはオーストリアから博士が持ち帰ったもので
こちらの生家でもしっかり増えて、今も花を咲かせているそうです。


ということで赤木正雄博士とそのお仕事について
しっかり学ぶことができた展示館でした。

是非、多くの方に予約してから訪問していただきたいです。