番外編 安治川大水門 その3


一体どうやって動くのかというと..
このゲートの左右を支える支柱の上を手前に滑ってくるんです。


対岸でもこんな風になっています。
そして30分から40分かかって川にどーんと横たわります。
一気にどーんと閉まったらダム津波状態で周囲大ダメージですから
ゆっくり閉めるということになっているわけです。


閉まったら今度は上流からの水がどんどん水位を上げていかないかと心配ですね。
その為に横に副ゲートがついています。
本体が閉まっていく過程でこちらのゲートから必要分は排水します。

これら三基は防潮水門。
高潮対策で閉めるわけなのですから本気運転のときは安治川だけでなく
尻無川と木津川のゲートも閉まるのです。

そして全部閉まったら今度は10km上流、都島区の毛馬排水機場が動き出します。
三河川の水位を一定に保つためにそれらの川に流入する分の水を
30分で甲子園球場を満タンにするという処理能力を持つポンプで
スーパー堤防に守られた淀川にぶちかましてくれるのです!
淀川は中途半端じゃない凄い高い堤防を持っているので
川三本分の水が入ってきても大丈夫なのです。

琵琶湖の内水排除ポンプシステムと同じですね♪


大阪は水害と戦ってきた大変洪水に弱い土地です。
市内の90%がEL0m±地帯。
その為に治水に対する様々な取り組みがなされてきました。
すぐ氾濫する寝屋川のための遊水地は普段はグラウンドとして使われています。
この、すんごいバイザゲートもその取り組みのひとつです。
いきなり閉めるわけに行かないので台風高潮対策専用です。
南海地震による津波の時にはどれだけ活躍できるかはわからないですが。

ちなみに月一回、三基で順番に試験操作しますので問い合わせていけば
この凄いゲート動くところは誰でも見られます。
堤防の上から見ると良いかもです♪

 


おまけ。

管理所アタックしてしまいました。
申し込んでから来なさいといわれました。
でも親切な職員の方はきっちり説明してくれた上に
コントロール室も見せてくれました。

そして見せてもらった安治川大水門模型です♪