安威川ダム SWL達成
2023/5/11 更新
令和5年、ゴールデンウィーク終盤。
前線がやってきました。
5月6日の夕方のニュースでは、西日本から東日本で8日にかけて
局地的に激しい雨が降り、大雨となる恐れがあるということで
局地的に50mm/hを超えるところが出るかもしれない
また、7日夕方までに近畿地方と四国では200mm近く降るかもしれない
という予報がでていました。
7日の午後も前線は居座ったままで雨が続いていました。
5月7日19:30のナウキャストになります。
四国と紀伊半島西南部、それに安威川ダムのある北摂に黄色が見えています
5月8日早朝。
TVをつけると大雨のニュースが流れていました。
NHKのwebニュースです。
ちょっとまて
そのタイトルは何だ
なんで緊急放流なんだ
試験湛水中なんだが
午前4時50分頃から緊急放流?
は?
するのは越流だが。
クレスト越流させるのは試験のプロセスなんだが。
こんな報道しなくちゃならないほど下流の水位がやばいのか?
ニュースソースはどこかと茨木市のHPを見ると
「非常用洪水吐から越流します」という至極まっとうな文言があるだけ。
詳細はこちらと、リンク先の大阪府のページを見ても「非常用洪水吐から越流します」という文言だけ。
すべてのダム、発電所などからの放流について注意喚起される
「河川の水位が上昇しますので、河川内に立ち入らないでください」というごく当たり前のことしか
発表されていません。
8日の00:00頃の衛星画像です。
この頃、近畿地方で雨が激しかったのです。
8日の06:00の天気図になります。
この頃は関東に雨域の本体が移動していました。
川の防災情報で確認。
西宮市・枚方市・長岡京市では平年の5月の一カ月分の雨量を超える雨が
すでに降ったとニュースで流れていました。
午前2時前に伊丹市荒巻で天神川の堤防が決壊して周辺に浸水被害が出ていました。
8日06:00時点でのアメダス累加雨量では高知県の魚梁瀬と岐阜県の王滝村で300mm超。
太平洋側で紀伊半島から伊豆半島にかけて200mm超の地域があり
西宮市から長岡京市にかけて斜めに100mm超の黄色の数字が出ていました。
安威川ダムと同じく試験湛水中の川上ダムの集水域にはあまり降っていなかった様子。
そしてさらに追加で二回目の緊急放流のニュース。
「午前6時半頃から緊急放流を開始しました」
と、思いっきり書かれていました。
( ブチッ )
非常用洪水吐からの越流としか言ってないのに
なんでこう変換されるのか…(怒)
雨域はもう移動しているのにそんなに下流河川の状態がまずいのかと
開いたのは大阪府河川防災情報。
確かに雨が強く降っていたところは赤表示になっていました。
気象庁のサイトを見たり川防見たりあちこちのHPを横断的に見て
茨木市の主要観測地点はどこかなと探している内にもうエリアが黄色に。
そりゃそうだ。雨域はとっくに移動して今は帝都に降っている時間。
安威川の主要観測地点をさかのぼってデータ確認しましたがまったくもって平常。
雨が強かった時にレベル1に到達した程度。
全く問題なし。
これでなんで緊急放流だ何だと不正確な文言で不安をあおる必要があるのか。
知ったかぶりしたい、ダムについて学ぶ気などないがニュースに乗っかりたいだけの人が
この緊急放流という言葉だけでどれほど無責任な発言をSNSで発して
流域の人の不安を一緒になってあおっていたか
SNSでとんでもないインチキ情報を流しているのを見て腹が立ちますが
発言個々について間違っているよと教えるようなことはしません。
カニンガムの法則です。
どうせそういう人は人の言うことに耳を傾けたりしませんし。
正しい情報は自分で調べてデータで裏取りして発信するだけです。
不正確な表現の報道で流域の人に不要な不安を与える報道は改めてほしいと思います。
伊勢湾台風60年の記念講演で発表されていたNHKの方と同じ組織の発表とは思えません。
試験湛水という言葉がわからないなら勉強してくださったらよいことです。
無知で無関心でダムに興味もないか脊髄反射でダム反対を発信したいだけの人と
公共放送は別であらねばならないと思います。
そして#みずいろネットで関西電力様の水力発電を目いっぱいPRする仲間のMt.tell様が
またしても奇跡的な記録写真を…。
八ッ場ダムの一晩でSWL達成の前夜に現場入りして
翌朝、満水の八ッ場ダムに遭遇という恐ろしい運の持ち主が
またやってくれました。
5月7日に訪問しての記録写真。
7日にはこのくらいの水位だったのです。
今回の前線性降雨で累加雨量は150mm程度との予測でした。
それがばっちり決まったために
一晩で6m水位上昇してSWLに到達したのだとか。
そして仕事が終わってから駆け付けて記録してくださった根性にただただ敬服。
ありがとうございます。
これでも朝は水位が高く、もっと流れていたので水位低下に伴い
穏やかになりつつある状態の途中経過の貴重な写真になります。
SWL当日には、他にも、“川上ダムの夢・同ブロック”仲間&愛好家仲間のなます様(@dam_namasu)による
5月8日の投稿で、水位標がばっちり見えているお写真があったりして皆様の記録を見て
当日行けなかった悔しさを解消しております。
9日には一般開放が実施され、お天気最高で、たくさんの方が現地入りしてくださいました。
美麗記録写真、貴重な記録写真を公開してくださっている皆様、ほんとにありがとうございます。
皆様の撮影された写真を時系列で並べると
貯水位に対してどのくらいの水の流れになるのかがとてもわかりやすいのです。
でも試験湛水はここから本番。
水位を下げきるまでが試験湛水です。
ご安全に!!