令和6年 大滝ダム
2024/9/1 更新

令和6年8月、大滝ダムでダム湖巡視体験イベントが開催されることになりました。
時期的に森と湖に親しむ旬間に近いのですが森湖とは別で
大滝ダムがある川上村の「川上村遊水フェスタ」の一環で開催されるという事でした。

あちこちのダムで開催されているダム湖巡視体験。
とても人気があります。
申し込みしたいなと思っていたのですが
8月のお休みがわかった時にはもう申込期間が過ぎてしまっていたので
残念ながら申し込みできませんでした。

でも、楽しく巡視体験をしておられる様子を見るのは楽しいかもと思って
ひとっ走りやってきたのです。

普段はゲートが閉まっていて入れないこのルート。
平成26年11月16日に開催された「第34回全国豊かな海づくり大会~やまと~」で
上皇陛下と上皇后陛下がアマゴの稚魚と親アユを放流された場所です。
ダム湖貯水位が下がっている洪水期で特別な時しか入ることができないはず。

洪水期で水位が低い時だけ姿を見せてくれる竜のモニュメント。
そして本日のイベント受付のテントです。

炎天下。
機の川ダム統合管理事務所の皆様と大滝ダム管理支所の皆様
猿谷ダム管理支所の皆様がお越しでした。
てくてく近づいて、申し込みできなかったので乗船は無理ですが
イベントの様子を写真に撮らせてくださーい
と、お願いしているときに、名前を呼ばれてびっくり。
なんと、大滝ダム試験湛水でクレストゲートを開けた時に
直下で一緒にぼとぼとになった当時の大滝ダム管理支所長様がいらっしゃったのです。
一瞬で素性がばれて説明が不要になり、とても嬉しかったです。

テントの中には猿谷ダムと大滝ダムの説明パネルが並んでいました。
国土交通省唯一の利水専用ダムである猿谷ダムは
治水のために容量を持っていなかったのですが
紀伊半島大水害の後は、可能な限り、下流の川に洪水の影響を小さくするべく
操作を工夫し、洪水が予想されるときには貯水位を下げて運用することになりました。

大滝ダムはなんと言っても治水の大切さを語らねばなりません。
ここで、現場にいらした紀の川ダム統合管理事務所の方に
大滝ダムで一番の出水っていつの台風ですか?とお聞きしたところ
昨年の7号台風ですよと教えてもらいました。
T2307。
三瀬谷でも既往2位の出水だったし
池原は7470万m3ため込んだし
大変な台風だったのです。
でもダムがみんな頑張ってくれたので
とんでもなく大きな災害は発生しませんでした。
帰宅してからHDを漁ったのですが
池原や風屋、坂本、木津川戦隊ゴレンダム等のデータは取ってあったのに
大滝のデータがありませんでした。
いかん。
いつも絶対、大滝は大丈夫だと思っているから監視がおろそかになっていたようだ。
反省。
仕方がないのでこういう時は頼りになるのが水文水質データベース。
過去の出水も暫定値ですが入手可能。
T2307のハイドログラフを見ると
貯水率が台風本体降雨が来るまでにじわーーっと下がっていました。
事前放流というより関西電力様の発電所がありますから
発電と小放流設備で穏やか~に、下げていた様です。
で、本体降雨が来た時は洪水量までぴったり合わせて
洪水量に達したらピシッと洪水貯留開始水位の1200m3/sちょっと手前でピークカット。
そして後期放流に入らずに流入量と放流量を同じにしていますが
貯水位はやはりじわーーっと下がっています。
ここも発電と小放流設備を使ってこのあとやってくる第二期制限水位に向けて
穏やか~に水位低下をはかっていた様です。
大滝ダムの洪水期の制限水位は第一期が6/16-8/15で
第二期が8/16-10/15です。
その後はため込みに入りますので秋から春までは水位は高めになります。
水文水質データベースでは、数字が青字の時は暫定値です。
確定すると黒字になります。
T2307の最大流入量は2366.74m3/sでした。(暫定値)
ここの放流量は、発電放流+ゲートやバルブによる放流量の合算された数値です。
せっかくなのでHDの中の古いデータも漁ってみたところ
2017年10月にやってきたT1721で大滝ダムのハイドログラフが見つかりました。
この時も後期放流していませんでした。
ピークカットだけぴしっと決めて後期放流していないように見えるけど
貯水位がじわーっと下がっていくのは発電と小放流設備によるものです。
なんで、どーんと後期放流しなかったのかというと
これまた第二期制限水位が終わって、冬に備えてため込む
水位回復の時期になっていたからでした。
ちゃんと理由があってこのハイドロになっています。
T1721でも流入量は2000m3/sを超えていました。
でも昨年のT2307の方が大きかったんですね。

浮き桟橋はまだ準備中だったので、ご案内を頂けることになりました。
ラッキー♪

貯水位に追従できるようにジョイントがいくつもあるし
大変立派な桟橋なのでほとんどふわふわしないし安定感抜群。

船に乗り込む所はここです。

堤体の方から二隻の巡視艇がやってきました。
おおたき号とよしの号

おおたき号はこの後ろに参加者を乗せて巡視コースを回ってくれます。
よしの号は少し小さいので二隻で乗れる人数は違っていました。

後はお天気が持ってくれればよし。
夕立で中止は寂しいですから。

左岸に戻ってスチールドラゴンを鑑賞。
水位によっては見えないし、そもそもこんな特別なイベントでしか
お近づきになれませんので。

川上村のクラフトコーラの宣伝がありました。
以前、山幸彦まつりに来た時に飲みました。
美味しいです。

参加者のためのヘルメットとライフジャケットが準備されました。
夏休みなのでお子様の参加も多かったです。

大滝ダムの説明を受け、ライフジャケットを装着して乗船準備をすませた方に
いってらっしゃーい♪

おおたき号が出発しました。

クラフトコーラなど美味しいものがここで飲めるというのは素敵です。
川上村のイベントの一環なので村が協力してくれているんですね。

おおたき号を追いかけて堤体の方に移動してきました。
丁度、網場に到着したところでした。

ここでゆっくり堤体を眺めながら
職員さんから詳しく説明を貰えたという事です。
いいですねぇ♪

ダム湖巡視体験は普段は入れない近づけない特別感が強い企画なので
今後も人気が出ると思います。
ただ、近年異常な暑さが観測されているので
シーズンは秋とかに変えた方が良いような気もしますが
そもそも、森と湖に親しむ旬間は
梅雨が終わって台風シーズンの間の一番災害が少ない時期を選んで設定されたわけです。
近年の高温とかは今後、検討課題かなと。
大滝ダム、竣工から11年目の夏でした。
この夜は花火大会も行われたそうです。
水源池の村 川上村
大滝ダムは地元の愛されダムになっているなと感じた夏でした。