2014須川ダム 見学 その4


恥ずかしがり屋さんの堤体と管理所。
堤体積も小さいしドームアーチで下流にせり出しているので
プラムラインの管が堤体の下流側に出ていたりします。

いい場所に作っているなと思います。
愛でるのには難しい場所ですが
アーチダムが立つにはよい場所。

ここでまた見学者から質問。

「やっぱり岩盤がよかったからアーチにしたんですか」

まぁ、悪いところだったら絶対作れないのがアーチダムですから当然ですね。

「一番の理由はコストだと思います」
「えっ?」
「コンクリートが少なくてお安くなりますので」
「なーんと」

アーチが可能ならアーチを選ぶ理由。
それはコンクリート量が少なくて建設コストが抑えられるから。

どういうわけか建設費がお安くなると巷で信じられているロックフィルって
貯水池の容量は少なくなるし、敷き幅が広いから工事範囲も広くなるし
むしろ一番お金がかかったりします。
もちろんサイズに左右されますが。


お水たっぷりなのでドームっぷりは分かりにくいですがドームアーチなの。


右岸からの戻り道、出遅れていたら見学者がみんな
集まってきゃーきゃー。
なになに何があるのっ。


なんとこれはプラムラインの天辺です。
ピアノ線をこんな風にピーンと張っているんですね!!

プラムラインの観測記録を取るところは
今まであちこちのダムで見せてもらいましたが
天辺見せて頂いたのなんて初めてです!!


一通り天端レベルを見せて頂いた後、堤体直下にやってきました。

以前見せて頂いた時も冬でした。
この桜が一面花盛りの時に見てみたいですねぇ。
恥ずかしがり屋さんだから桜の影で顔隠しちゃいそうです。

「全景が撮れませんっ!!」

見学者全員、撮れない悔しさ満開。
しかたないです。
須川ダムは恥ずかしがり屋さんだからー。


という事で、奈良市水道局の方にご案内を頂き須川ダム見学は無事に終了しました。

奈良市の大事な水源地。
変った水利権。
布目ダムができてから安心度が増した水源地。

でも大きな災害や渇水なんていつどこに来るかわかりません。
もし布目ダムや白砂川からのお水が来なくても5日くらいならきっちり賄える貯水量があります。

東京都の小河内ダムのようなとんでもない大規模水源地ではありませんが
奈良市の為にと毎日頑張ってくれている恥ずかしがり屋さんの須川ダムでした。

奈良市水道局様
ダム愛好家のために丁寧な説明と
お時間たっぷりとってくださっての見学会本当にありがとうございました。