豊郷小学校 見学 その1
2002/2/25 更新
琵琶湖の東側に豊郷町という町があります。
そこにとても綺麗な近代建築の小学校があるという事は
以前から知っていたのですがこんな大騒ぎが起きるとは
思ってもいませんでした。
早朝、静かな町に漂う異様な気配の中、到着しました。
交差点の前が小学校の敷地です。
左側の工事現場は新校舎を立てる為の工事事務所です。
小学校正門にかけられたロープと張り巡らされたフェンス。
この小学校は取り壊されようとしているのです。
2002年12月21日
それまで地方ニュースでしかなかった
この小学校の保存会と町の一年以上続いた戦いが一気に
全国的ニュースになってしまいました。
保存会が裁判所に工事差し止めを求めていた為、
本来、工事を継続する事は出来ないはずであったにも関わらず
二学期の終業式を終えた日の午後、突然小学校内に工事の
作業員が町長の命令で校内に入り、校舎の一部を撤去し始めたのです。
裁判所の決定を町長が自ら無視したという事で全国ニュースになり
騒然となった豊郷町。
普通では考えられない事が起きてしまいました。
物騒な事になってしまったと思いつつ、このままではこの小学校の
芸術的な講堂や図書室、イソップ寓話をモチーフにしたという階段の兎と亀
など、貴重なものが瓦礫に埋もれてしまうかもしれない...。
建築会社や町役場の人に咎められるかもしれないと心配しながら
現地に駆けつけてしまいました。
校舎は立ち入り禁止となっていますが裁判所の命令も無視する
町の行動があったという事で保存会の方々がこれ以上建物を
撤去される事がないように泊り込みをしておられると聞きました。
保存会の方々が「支援者の方は北門からお入りください」と
正門のフェンスに張り紙をしておられたので北門に回ります。
豊郷小学校は二階立てです。 ↑ この図は一階部分を画いて見たものです。
中央は一部屋分だけ三階になっています