豊平川水位表示塔

2023/3/1 更新


札幌テレビ塔の展望室から下りてきて
さぁ、大通公園で準備されている雪まつりの準備でも見ながら
ススキノの中華饅頭屋さんを目指そうかなと、ふかふかの雪の上に
足を踏み出しました。


足元注意で少し進んだところでパッと目に入ったのがこれです。

豊平川水位表示塔

ええええっ!!


一番下の青のライン。
左右2ヵ所で高さが示されています。
多分どちらも水防団待機水位でしょうけど
片方はテープで表示が隠されています。
多分、上に貼り付けていたプレートがはがれた痕跡だと思われます。
水防団待機水位は昔は指定水位だったかな。


少し上にはこれも左右で高さが異なる氾濫注意水位。


なんでふたつなのか。
単純に、重要地点を一本の表示塔で表そうとしたからだけだと思うけど。


黄色の線は同じ高さ。
計画高水位。


そして一番上は堤防高。
ここを越えたら氾濫です。

表示される水位の二か所は
幌平橋観測所と南大橋観測所であるとの事。


こんな凄い物に突然出くわしたので動揺しました。
落ち着け自分っ。
説明板読まなくっちゃ。


 札幌は、豊平川が作った扇状地の上にできた大都市です。
 そのため、中心部のほとんどの場所が豊平川の水位より低い土地になっています。
 大きな洪水の時には、豊平川の水が堤防を越えて、この場所に流れてくることもあります。
 雨の降り方や、川の水位には日ごろから十分注意しましょう。

なーんと!!そうだったのか札幌。
そんな地形特性があったのか札幌。

地球上で唯一の毎年数mの積雪があるにも関わらず
190万という人口を抱えて都市機能を維持している市なので
その点ばかりに目が言っていたけれどシンプルに
扇状地の大都市としてみることも必要だったわけで
不勉強な自分に駄目出し。


表示塔にある南大橋地点と幌平橋地点、そしてこの場所を描いたイラスト。
北が下になっています。
札幌市中央付近で豊平川は南から北に流れているのです。


ノースアップの地図で確認。
豊平川左岸の堤防が切れたりしたら大変なことになるのが
とてもよくわかる。


そして見間違えたらいけないポイントも書いてありました。
南大橋地点の水位はこの表示塔の通りだけど
上流の幌平川地点はこの高さに5.4mを足した高さらしい。
5.4mって大概の高さですが。


表示塔なので現在の水位をランプ表示か何かするんでしょうけど
生憎、冬の豊平川河川敷は全部雪捨て場に変わりますし
雪がなくなる頃には点灯するのかなと思って見ていました。

点灯している様子も見てみたいです。


札幌市内で大変な豪雨になった事例というと
自分の手持ちの収集資料の中では何といっても
2014年9月11日の支笏豪雨災害です。

北海道発の特別警報が発令された豪雨災害です。

豊平峡ダムと漁川ダムが大活躍した豪雨でしたが
支笏湖周辺は広範囲に道路が落ちたり埋まったり
大変なことになったのです。

そのニュースが流れた時にびっくりしたのがこの映像でした。
木の根元まで水に浸かっていたので、一体、どこの川なのかと
場所が特定できずに札幌大丈夫かととてもハラハラしました。

今回の札幌行きでお世話になったHDYYの創始者・尾山様にお聞きしたところ
これは支川の真駒内川であると教えて頂きました。
R453の真駒内橋から豊平川合流点方向を見ているところだということでした。

北海道でこれだけの雨が短時間に降ったという事例をあまり知らなかったので
余計にハラハラしたのです。

この時、札幌市から北広島市にかけての複数の自治体の75万人超の
住民に対してに避難勧告が出ました。

白石区役所においては電話が不通になり
札幌市、江別市、当別町、月形町では停電も発生しました。

この災害の時、水位表示塔はどうだったのかなーと
考えつつ、とりあえずススキノの中華饅頭屋さんに移動しました。


札幌最終日の朝、どうしても気になって
説明板の下部分の雪をどけて撮影したいなと
陽が昇ってまずやってきたのが大通公園。
氷点下5度。


雪、どうやってどけようかしら。
道具も無いけど。
とりあえず現場に向かう。


たどり着くと昨日よりほんの少しですが雪が溶けたのか移動したのか
堤防断面まで見ることができました。
とりあえず合格♪
写真確保。


今度は雪のない時に、点灯して豊平川水位が表示されているときに
見に来たいな〜♪と、次回の札幌訪問が楽しみになった
豊平川水位表示塔でした。