建設技術展2022近畿 その2


建設技術展ではいろいろ体験できることもあって
時々、物凄く吃驚する体験もするのですが
今回はこちらのNEXCO中日本グループの
中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社様の
滑り止めにびっくりしました。

つるっとガード。


実際に水を垂らしたつるつるの石板で足をおいて試したところ
吹き付けられていない方は綺麗に滑ったのに
つるっとガードを吹き付けた方はまったく滑らなかった。

美観重視で滑り止め防止テープとか貼れない場所には
これ、ぜひ、吹いてほしい。
しょっちゅう滑って転ぶ自分としては切実。


続いて足を止めたのはこちらのKANSOテクノス様のブース。
関西電力様のグループ企業。


モニターには黒部ダム♪
そしてその前に鎮座しているのは水中ドローン♪

発電用の水路の点検作業はとても大変です。
入って歩けるサイズならともかく、台車に腹ばいになって
進まないといけないところもあると聞いて、大病をしてから
閉所恐怖症の気が出てきた自分には想像するだけで
心拍数が上がって大変。

しかも人の目で点検するには発電用水を停止しなくてはなりません。
でもこの水面ドローンだったら水がある程度流れている状態で
点検ができるのでとてもよい。
発電所を止めて抜水して点検しなくてもよいのは素晴らしい。

しかも水上・水面・水中を写せる5台のカメラがあるので
水路の壁に沿ってとても効率的に点検ができるという優れ物です。

名前つけてほしいな。
愛称ほしいな。


次に足を止めたのがこちらのGEOTETS工法研究会様のブース。
鋼製矢板が目にとまったので。

鋼製矢板好き♪


でも展示を見ていてびっくりの連続。
自分の知識の薄っぺらさに驚いたのが半分以上。

鋼製矢板って…抜くことあったんだ…。

矢板は残置して安定を保つものだと思い込んでいたのです。
工事が終わったら引き抜くこともあったとは。

確かに、鋼製矢板は残置すれば地中で障害物になります。
しかし引き抜いたら矢板があった場所に空隙ができます。
そして矢板は高価なので現場に残置していくと凄い数が必要になります。

鋼製矢板は現場の安全のために設けられるものなので
抜いた後にまた別の現場で活用できます。
そうすることで資材を大事に使えます。

でも、場所によっては浸透水対策、土壌汚染対策、近接建造物の安定のために
矢板があることが望ましい場合もあります。


土留部材引抜同時充填工法。
これは矢板を引き抜いた後に矢板と同じ働きができる充填剤を注入することで
資材を大事にしつつ、地中障害物も撤去し、役目はしっかり果たす壁を
土中に造り出すことができるものだという事で、展示パネルを見て
へーへーへーと吃驚しっぱなしでした。


日本製鉄グループ様のブースでは国土強靱化のために活躍する
特殊な鉄鋼製品の紹介を学ぶ。


JFCスチール様のブースでは今年10月下旬にニュースに出ていた
JFEエンジニアリング様のAIを活用した発電ダムの発電効率を上げる
ダム最適運用システムについて紹介がないかなーと思いましたが
見つかりませんでした。
ざーんねん。


なんだか周りと雰囲気が違うブースがあるなと思ったら
MIZUNO様のブース。


高品質快適ワークウェアの数々が展示されていました。
工事現場の作業環境に高機能の衣服は大活躍ですねっ♪


毎年スイブルに会うのが楽しみな青木あすなろ建設様のブースに
到着したら、昨年お話しさせて頂いた方から声をかけてもらって大喜び。

スイブルの活躍見てきましたよ〜
真冬に矢作ダムでお仕事してる時に会いに行ってきましたぁ
朝の早くから頑張ってましたぁ

と、きゃーきゃーお話ししていて
次の現場はどこですかとお聞きしたら宮崎県だとのこと。
今年の台風14号(T2214)、観測史上最強の台風が九州に襲いかかったのです。
海上で燃料になる湿った暖かい空気を補給しながら北上するのでなく
鹿児島、熊本、宮崎の山々が体を張ってその台風を受け止め
台風の力を大きく削いでくれました。

しかしその代償はあまりにも大きく宮崎県では県内で大変な被害が出たのです。
大好きな耳川でもお世話になった民宿の基礎が流失し村に続く道路が落ちて
椎葉村は孤立し、嵩上げが完了したも諸塚村中心部でも再び浸水被害が出たと
ニュースで見てとても悲しくなりました。

スイブルにしかできないお仕事たくさんあります。
ぜひ、復興復旧のために頑張ってほしいです。


会場を進んでいくと素敵な展示がありました。

土木の絵で有名なモリナガ・ヨウ氏の絵がたくさん展示されていたのです。
きゃーー!!
きゃーーー!!!


素敵だなぁ♪
正確無比なのにあったかいイラスト最高だなぁ♪
土木学会誌の表紙で愛でられるの素晴らしい。


水資源機構様のブースではもちろんこれが見たい。


試験湛水頑張る川上ダムです。
予想に反して水位上昇ゆっくりで先日やっと常時満水位に到達しました。
まぁ、完成したらいきなり大雨で満水とかそういう怖いドラマはいらないので
安威川ダムと一緒にゆっくり水位上げてください。


そして大阪府立狭山池博物館の展示では今度の土木遺産展のお知らせが。
昨年の舗装も面白かったです。
今年も楽しみ。


こちらのJACIC様のブースではモニターにいきなりダムが見えたので
足を止めてじーーっとみていましたら、利賀ダムのデータであることがわかりました。
国土交通省の利賀ダムは絶賛工事中。
今後、上流の関西電力様の利賀ダムは豆谷ダムと名称変更になるのだろうか…。


ということで今年もなんとか建設技術展に来ることができました。
たくさんお勉強できるのがやっぱりうれしいです。