どぼくカフェ 地下街 その3


地下街は戦後、各地でどんどん作られて行ったんですが
1980年8月に起きた静岡駅前地下街爆発事故の後、
規制が極端に厳しくなり、実質的に新規でつくることは困難というレベルまで
建設基準が上げられたんだそうです。

古い地下街は通路が狭く、店舗面積の方が広いですが
新しい地下街では店舗面積に比べて明らかに通路面積が広くなっています。
これが現在の地下街の安全基準ですが通路が広いということは
店舗が少なくなるので儲けを上げられるところが減ってしまいます。

地下街は株式会社ですから儲けが減るのはとても辛い。


現在の地下街が抱える問題のひとつ。
都市部で最近増えている集中豪雨など
地下街に水が侵入したら大変なことになります。

平成11年の福岡での地下街浸水事例が写真で紹介されました。


次の問題点はやはり古くから作られてきた建物、構造物につきものの耐震化問題です。
これは今、国内の橋も街も道路も土木建築物すべてに共通の大問題。


そして利用者にとっての問題はやはり
梅田地下迷宮と呼ばれたりすることが示すとおり
自分がどこにいるのかわからなくなること。
慣れれば大丈夫なんでしょうがほんとに始めてくる人には
泣きそうになる地下迷宮。


古い構造物は耐震化もいろいろ悪くなってきたところも
修理していかなくてはなりませんが、ほんとにお金がない。
もともと公共事業的位置づけですし。
最近は安全な通路として役目を担わなくてはならず
収益上げにくさが増すばかりでほんとに大変。


ただ、大阪では落ち着いて表示を見て移動すれば
ほんとに便利なのが地下街なんです。

地表面では移動が大変なのに
地下鉄梅田駅
JR大阪駅
地下鉄西梅田駅
JR北新地駅
地下鉄東梅田駅
阪急梅田駅
阪神梅田駅
これが地下街で全部つながっていますから。


ということで
瓦礫の上にブルーシート
丸椅子も傾き、ヘルメット着用という蒸し暑い地下街の一角で
大変貴重なお話を聞くことができました。

いやこんなに印象深いどぼくカフェ、なかなかなかったなと。
いつも楽しい企画をありがとうございます。
とてもとても勉強になりました♪